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『山への祈りと伝統。山岳信仰。』小話

 日本には古来より山岳信仰というものがあります。

 その歴史は仏教伝来よりも古く、大自然そのものを信仰対象として崇めます。後に密教の考えと融合し、修験道と呼ばれ、修行する行者(山伏)が今日までに次々と誕生しました。

 私が修行した《総本山醍醐寺》は、真言宗における修験道の原点でもあり現在も尚その中枢をになっております。

 山伏の修行場は主に山の中で、特に修行に適した山は霊山と呼ばれて、山伏や地域住民によって古来の伝統が守られています。

 私が毎年修行で行っている奈良の大峰山は、修験道の開祖である役行者(えんのぎょうじゃ)が開いた山で、現在でも女人禁制が固く守られています。

世界文化遺産にも登録されています。

 よく勘違いされますが、霊山に登れば修行になる訳ではありません。いくら崇高な山であっても、何も考えずに登ればただのハイキングと変わりないのです。

 山の修行に必要な心構え、思考、決まり等を守る事で、ただのハイキングが修行に変わっていくのです。

 この山伏修行の考え方を日常に落とし込めば、普段の生活も人生豊かに変える修行になります。

小話にしては長くなりそうなので続きは来月にしましょう。

合掌